本書は柳田理科雄氏が2013年に出版した子ども向けの科学本である。
科学本とは言っても堅苦しくなんかまったくない。この本は誰もが知るアニメや漫画、童話などを科学的に検証していく本だ。検証というより、面白おかしくマジレスする本といってもいいかもしれない。
例えばこんな感じ
「『ドラえもん』のタケコプターがあれば実際に空を飛ぶことはできますか?」
「アンパンマンのアンパンで、何人がお腹いっぱいになりますか?」
「ロシア民話『大きなかぶ』で、かぶは多くの人や動物が引っ張ってもなかなか抜けませんでした。なぜでしょうか?」
随分好奇心を刺激してくれるお題ではないだろうか。これらを科学的にマジレスしていく。
タケコプターのお題に対しては、「タケコプターはドラえもんの顔の大きさに対して小さいので科学的に二つの問題が発生する。1つ目はプロペラがものを持ち上げる力は回転数の2乗と直径の4乗に比例するため、この小さなプロペラだと物凄く速く回転させなければいけないこと。2つ目はせっかくおこした風が頭に直撃することだ。」という風な感じだ。
子ども向けなので難しい漢字や式が出てくることはないけれど、私は知らなかった「プロペラがものを持ち上げる力は回転数の2乗と直径の4乗に比例する」といった役に立つのかは分からないが知っておくと格好いい豆知識が織り込まれている。
字面だけではなく、ユーモア溢れる挿絵付きである。
この本はシリーズ化されていて、今現在(2024/2)ではなんと27巻も出版されている。
https://tsubasabunko.jp/product/kuusoukagaku/
まとめ
私は子どものころ全然科学に興味を持てなかった。なぜそんな失態を犯したのだろうかと思いました。こういった本はきっと小学校の図書館にあったのになあ。皆さん、頑張りましょう!